日本の建設業界が、ODA(政府開発援助)に
商機を見出しているそうです。
『建設業界、ODAに注力 日本の経済支援強化 大きな商機』
土木の専門雑誌に『土木施工』という
ものがあるのですが、私は、
いまでもたまに購読してるんですね。
私が建設業界に従事していた13年前頃は
当然メインは日本の土木工事の記事でした。
ところが、最近は3ヶ月に一回くらい
コンスタントに海外インフラの
特集が組まれています。
その多くは、東南アジアをはじめ
アフリカなどの、いわゆる途上国の
インフラ整備に関する工事です。
本当に、そんな記事を読むたびに
ワクワクしちゃうわけですね。
おっと、冒頭から飛ばしすぎました。
さっそく記事の内容を見ていきましょう(笑)
国交省が地方・中小建設会社向けに海外進出の勉強会
今回の記事の中で一番注目したのは
この部分です。
海外進出の歴史やノウハウがある大手ゼネコンは意欲的だが、地方や中小の建設会社は尻込みしているのが現実だ。国土交通省は相談窓口などを設置し中小などへの支援を強化している。
文面をそのまま受け取れば、
「尻込みしているのだから興味がないのでは?」
と読めなくもありません。
しかし、さらに下を読み進めると
驚くべき状況になっていたのです。
なんと国交省が地方や中小建設会社が
海外展開をするための手助けをしている
みたいなのです。
具体的には、勉強会を開いているようですね。
その名も
これってかなり画期的じゃないですか?
つまり、国とすれば
「中小の建設会社も海外に出ましょうよ」
と言ってるわけですよ。
これは今後国内の土木工事の需要が
少なくなることを見越して、
海外に出ないと今後は仕事がないことを
示唆しているようにも感じます。
その一方で、海外にだったら
仕事はあるし、ODA等で国も受注の
手助けをしますよ!
というコミットメントでもあると思うのです。
さらにうがった見方をすれば、
地方の建設会社の売り上げがないと、
色々な意味で地方選出の議員が
困るわけですよね
株価でいうところのモンメンタムでは
ないですが、
結構な確率で、海外の、というか
ASEAN諸国の建設事業は熱いのでは
ないかと自信を持った記事でした。
東南アジアでの仕事に過熱する大手ゼネコン
一方で、大手ゼネコンは海外事業での
ノウハウも豊富で受注意欲が非常に
旺盛みたいです。
例えば、マレーシアで、つい先日
2014年2月19日に西松建設と地元企業との
JVでアジア最大級のトンネルを貫通させた
清水建設は
海外売上高比率を
2013年の4~12月期で8.8%のものを
2020年までに20%まで引き上げようという
目標を掲げています。
なんでも東南アジアのインフラ需要は
2010~20年までで約8.3兆ドル(850兆円)
に達するとか。
1年あたり、約77兆円ですか。
日本の2014年度の公共事業費予算が
約5.4兆円ですから、経済規模で比較すると、
東南アジアのインフラ需要は
とてつもなく巨大だという印象です。
もちろん、需要であって予算ではないので
すべてが執行されるわけではないでしょうが、
ものすごい規模ですよね。
フィリピンでの起業を考えるに当たり
真剣に建設業も起業参入ジャンルに
入るところです。
ダイナミズムが本当にはじまりますね!