それでは一応今回が
「フィリピン経済の大枠」についての
最終回になります。
(1)フィリピン経済の国際競争力
(2)フィリピン経済を支配する財閥
(3)フィリピンの経済格差
(4)フィリピンの証券市場
(5)フィリピンとASEAN経済共同体(AEC)(←今回もココ)
【フィリピンとASEAN経済共同体】のうち、
<6億人市場の魅力>についてお伝えします。
ASEAN経済共同体(AEC)の創設前夜
フィリピンっていう国は情報については
かなり開けています。
facebookも使えますし、様々な問題を
抱えている政治ではありますが、
まがりなりにも議員や首長は民主的な
選挙により選出されています。
つまり、国民は仕事のなさに苦しんでは
いますが、基本的には政治的抑圧を
受ける社会ではないということです。
まずはそこだけ頭に入れておいてくださいね。
で、話はASEANに戻りますが、
今後のASEANとの関係で何がすごいかというと、
ズバリその市場です!
ASEANは2015年までに
【ASEAN経済共同体(AEC)】
の創設を目指しています。
ASEAN経済共同体(AEC)とは、
ASEAN加盟国すべてが、域内の関税を
撤廃するという自由貿易地域協定です。
これにより、なんと6億人を上回る
市場ができあがるんです!
もちろん、中国やインドは含まれて
いませんので、両国と日本、オーストラリア
などのオセアニアまで含めたら、
間違いなく東南アジアは今後世界の中心に
なっていくでしょう。
それでは、その東南アジアの中でも
どこが進出先として最適なのでしょうか。
ASEAN経済共同体(AEC)の中でのフィリピン
東南アジアの中で最適な投資先・進出先が
良いかについては、はっきり言って、
情報発信者のポジショントークに
よると思います。
例えば、私はフィリピンに対して
個人的思い入れがありますから
はっきりと、きっぱりとフィリピンを
おススメいたしますし(笑)
具体的内容については、以前私が書いた
こちらの記事を参考にしてください。
上記の記事を前提としつつの、それにプラス
「ASEANの中でどこがいいか」ということで
フィリピンを推す理由を考えた場合には
【地理的優位性】
ということになります。
こちらの地図をご覧ください。
【フィリピンを中心とした周辺諸国の関係図】※青線はマラッカ海峡を経由した時の経路
ご覧いただくとわかる通り、
フィリピンはASEANの中では東に位置しますが、
[日本-インド-オーストラリア]まで含めると
ちょうど重心の位置に来るんですね。
海運については日本や中国、韓国へは
他のASEAN諸国よりも距離が短いのは
もちろんのこと、
インドへ運ぶことを考えても
マラッカ海峡を経由する必要があるので、
例えばベトナムあたりと比べても
大差ありません。
バンコクとミャンマーのダウェーを
つなぐ高速道路が実現すれば、
マラッカ海峡を経由しなくても済みますが、
陸路の運送コストを考えれば、
ダウェーを利用して圧倒的にメリットが
あるのはタイくらいではないでしょうか。
ということで、フィリピンに拠点を置く
メリットは地理的要因においては
かなりあるのではと思います。
逆に、タイ、カンボジアなどの
インドシナ半島だけを考えるのなら
インドシナ半島内の拠点が有利という
事になります。
当たり前の話ですが(笑)
フィリピンは情報が平準化しやすい環境
さて、それでは最初に申し上げたことを
もう一度思い出してください。
すなわち簡単に言えば、
【フィリピンは情報統制などが少なくオープン】
ってことでした。
そのような国では、物事が平均化され
やすいと思います。
つまりASEAN経済共同体についての
情報等もすばやくいきわたり、
国民は対応しやすいと思うんですね。
それにフィリピン人は日本人のように
島国根性らしきものが希薄です。
ゆえに何度となくお伝えしている
OFWなどの、海外で働くことも
それほど苦に思わないようです。
何事においても順応性が高いんですね。
以上、全部で6回にわたり
「フィリピン経済の大枠」について
お話してまいりました。
フィリピンの魅力を益々感じていただけたら
幸いです!