【フィリピンの代表的な財閥 経産省より】
本日も「フィリピン経済の大枠」について
お話してまいります。
(1)フィリピン経済の国際競争力
(2)フィリピン経済を支配する財閥(←今回はココ)
(3)フィリピンの経済格差
(4)フィリピンの証券市場
(5)フィリピンとASEAN経済共同体(AEC)
今回は【フィリピン経済を支配する財閥】
についてお伝えします。
フィリピン財閥の構図
日本にも旧財閥というのがありますが、
フィリピンには現役バリバリで
財閥が大活躍しています(笑)
少しデータは古いですが(2001年)、
フィリピンの企業数は74万社あまりで、
従業員9人以下の零細企業が90%を
占めています。
また従業員200人以上、もしくは総資産額
1億ペソ以上の大規模事業者は全体の0.4%
となる3,000社程度しかないようです。
そのまさに一握りの巨大資産に基づく
経済を牛耳っているのが少数の
巨大財閥なんですね。
※資料出所:小売業の国際展開に関する調査報告書(2008年経産省)
その財閥の系統は大きく分けて二つ。
(1)スペイン系財閥
(2)中華系財閥
この二系統の財閥の特徴を
順を追って解説してまいります。
スペイン系財閥
このスペイン系の財閥で有名なのが
アヤラ財閥です。
というか、私はスペイン系では
アヤラ財閥しか知りません。
アヤラ財閥は非常に巨大で、昔からの
大地主だけあり、主に不動産開発を
手掛けていました。
マカティ周辺の近代的町並みなども
アヤラ財閥により開発されたものが
多いです。
現在では多角化が進み、依然として
フィリピンを代表する巨大財閥の地位を
維持しています。
中華系
中華系も今となってはコングロマリット化
していますが、特徴としては大規模な
小売業に中華系財閥が多いことです。
最近ブラカン州マロロスにもできた
ロビンソン(Robinsons)や、航空会社の
セブパシフィック(Cebu Pacific)を
率いるゴコンウェイ財閥や、
ある程度の規模の都市に行くと見かける
SM系のショッピングモールを率いる
シー財閥などが代表です。
私たちが日本でいう個人事業主規模で
フィリピンで起業する分には、それほそ
巨大財閥を意識することはないかと
思いますが、
あなたが日本でも有数の企業であり、
その販路拡大のためにフィリピンに
進出するのであれば、財閥企業との
付き合いは避けて通れないでしょう。
ということで、今回はフィリピンの経済の要、
<財閥>についてお伝えしました。
次回は、<フィリピンの経済格差>について
勉強して参りましょう!