今回から、何回かに分けて

フィリピンの歴史について

お伝えして参ります。

 

参考書はこちら

 

カテゴリーは以下の5時代です。

 

(1)スペイン統治前(←今回はココ)

(2)スペイン統治時代

(3)フィリピン革命

(4)アメリカ統治時代

(5)日本占領期

 

さっそく【スペイン統治前】から

見てまいりましょう!

 

世界史が理解しづらかったわけ

あなたは世界史を勉強したことが

ありますか?

 

私は世界史を勉強していて

突然釈然としなくなったことが

あったんです。

 

時期的には、おそらくギリシャ文明の

前あたりからです。

 

それはなぜか?

おろらく現代でも使われている

地名が出てきたからだと思うんです。

 

つまり石器時代とか古代に関しては

その時固有の名詞しか出てこなかったわけ

ですが、

 

ギリシア文明のあたりになると、

「ギリシャ」はもちろんのこと、

 

その後のローマ帝国における「ローマ」など

現代でも目にする地名が使われて

きたんですよね。

 

そうすると当時の私は、

 

「この出来事はどの国で起こっている

 ものなのか?」

 

ということを無意識に考えていたため、

世界史がわかりにくくなってしまった

思うんです。

 

ギリシャっていう国の歴史でも

ある時代は、ローマ帝国であったり、

インカ帝国であったりするわけですからね。

 

それはそういうものだと理解するまでに

当時の私は、かなりの時間を

要しましたです、はい(汗)

 

で、当時のギリシャのような状況が

フィリピンでも、スペインに統治される前

までは起こっていました。

 

アイデンティティの主流がバランガイの時代

1529年のサラゴサ条約で、

フィリピン諸島がスペインの領有と

されるまでは、

 

現在フィリピンとなっている3地域

 

 ・ルソン地方

 ・ビサヤ地方

 ・ミンダナオ地方

 

これらの地域は独立していて、

同一国家としての意識はありませんでした。

 

今も残る、フィリピンの「バランガイ」と

呼ばれる最小自治単位でのアイデンティティ

が主流だったようですね。

 

とはいえ、9世紀ごろには

イスラム世界との交易を証明する

遺跡なども残っており、

決して鎖国していたわけではありません。

 

例えば、同じルソン地域の中でも、

「僕らは一つの国なんだ!」

という意識がなかっただけですね。

 

ただフィリピンは同じ島国である

日本と比べても、

大陸からの距離が長いです。

 

ゆえに歴史的な資料というものが

かなり限られているのですね。

 

14世紀後半にイスラム世界が本格的に

流入してくると、ミンダナオ地方には

マギンダナオ王国や、スールー王国

建国されました。

 

これらの王国は、スペインが初めて

フィリピンを統治したあとも、

しばらくは独立して存在することに

なりました。

 

ということで、今回はスペイン統治前の

現在フィリピンに含まれる地域の歴史に

ついてお伝えして参りました。

 

次回は、比較的資料が残されている

スペイン統治時代について

お伝えしたいと思います。