フィリピンにおけるビジネス拠点として
有名な5地域を順にご紹介しております。
取り上げる地域は以下の5地域です。
(1)メトロマニラ首都圏
(2)カラバルソン地域
(3)中部ルソン地域(←今回はココ)
(4)セブおよびビサヤ地域
(5)ミンダナオ島
今回は【中部ルソン地域】です。
その中でもとりわけ私がおススメの
ブラカン州沿岸を取り上げたいと思います。
マニラ首都圏の渋滞の中を
ルソン島の北西部へ向けて
ノロノロと進んでいくと、
突然“す~”っと車が流れ始める
箇所があります。
やがて“ぐんぐん”スピードが
上がり始めたら、そこはもう
「北部ルソン高速道路(NLEX)」
です。
そのまま流れに沿って穀倉地帯を走ると
30分もしないうちに、分岐点に出くわします。
分岐をまっすぐ行くと、
パンパンガ州のクラーク市方面へ、
進行方向を左に折れると、私の住処(笑)、
ブラカン州のマロロスに向かいます!
このブラカン州やパンパンガ州、
そして天然の良港であるスービック港を
擁する、サンバレス州くらいまでを
【中部ルソン地域】
と呼ぶことにします。
今回はその中部ルソンの中でも
特に私が注目する、ブラカン州マロロス市
周辺についてお話させていただきます。
マロロス市(malolos city)周辺の優位性
私がマロロスと、その周辺地域に
注目する理由は大きく分けて3つ。
順を追って、説明してまいりますね。
地理的要因
マロロスは、いまマニラ国際空港(NAIA)の
補完空港として取り上げられている、
クラーク国際空港(DMIA)との
ちょうど中間点に位置します。
またスービック港の位置を考慮しても
ちょうど両空港を含めた3地点との重心の
位置に来るのがマロロスなのです。
【マロロスを中心とした中部ルソン地域】
また客観的にも、NAIAとDMIAを結ぶ
鉄道である「クラーク空港高速鉄道」が
計画されており、
第一次的調査として、すでに
マロロス-FTI(Food Terminal.Inc)間の
約51.9kmに関しては準備調査の
落札も行われています。
それらからマロロスの地理的優位性は
現実味を帯びてきたと言えると思います。
豊富な人口
マロロス周辺の沿岸4市町を
合わせただけでも、
約290キロ平方メールの地域に、
約484,000人が生活しています。
前述した、高速鉄道が敷設されれば、
マニラは完全に通勤圏内になるほか、
反対にこの地域に工業団地等ができ
雇用が増えれば首都圏からマロロスへ
人が流れてくることも予想されるのです。
そうなれば豊富な人口の意味は
単に労働人口としてだけでなく、
一大消費地の意味をもつとも言えるでしょう。
手つかずの沿岸地域
マロロスまでの距離はマニラ首都圏のうち
最南端のNAIAを基準とすれば約50kmですが
マニラ市を中心とすれば、
33km程度なんです。
東京駅から横浜駅までの直線距離が
約28kmなんですが、
京浜地区のような
沿岸が手つかずに残っているのが
マロロスを中心としたブラカン州の
4市町だということになります。
本当はスービック港のような
貿易港ができてもいいのではないかと
思いますが、
今後、国内の需要が増える化学工場などの
立地の需要があることは間違いない
でしょう。
ただし・・・
海岸に工場ができる場合には、
同時に環境問題も良好に保って
頂きたいところですね。
とにかく、いま
「ブラカン州やマロロスってなんですか?」
と問われたなら、迷わず
【あらゆる可能性のある町】
と答えます。
なまじオーバーではありませんよ。
マロロスは、1899年から1901年まで
たった2年間ではありますが、
フィリピンが独立を宣言した
歴史のある街でもあるのです。
本当に、今後が楽しみです。
ということで、次回はブラカン州以外の
<中部ルソン地域>について
お伝えしてまいります。