フィリピン(23.07.10) 112

【中国系タバコ工場に勤める知人と奥さん】

 

前回はジプニーが2ペソ程度、

値上げするかも?

という記事を書きました。

 

で、そのジプニーは

基本的にどこでも乗り降りできて、

非常に便利ですよね~。

 

まるで、乗り合いタクシーだ。

 

そんなことは、フィリピン人の

人件費の割合が低いから

可能なのではないか?

 

という仮説を立てたわけですが・・・

 

手元には、経済指標はありません。

 

が、目安として、

知り合いのフィリピン人の

人件費を例に出してみましょう。

 

彼は20代前半で中国系の

たばこ工場に勤めています。

 

いわゆる“マシンオペレーター”です。

 

その彼の日給約500ペソ(約1,167円)。

 

日本だと、工場作業員的な

位置づけでしょうか。

 

月収にして22~25万円くらいは

貰えるのでしょうかね。

 

残業をすれば、もっとかもしれません。

日給換算すれば、約1万円程度でしょうか。

 

正社員となれば、実際に企業が

この社員にかける人件費はもっと上でしょう。

 

まあここでは1万円としても、

フィリピンの人件費は日本の1/7くらい。

 

一方物価のほうは、

私の個人的感覚では日本の1/5~1/3くらいかな

という印象です。

 

これも、例えば、同じコメでも

実にいろいろな価格帝があるので、

一概には言えませんが。。。

 

ただ、物価に比べて人件費は安い印象です。

 

この人件費の(感覚的)安さに関しては、

現地に住む一般住民の中では、

 

「巨大な財閥によって頭打ちされているから」

 

というイメージが強いようです。

 

この意見については、今のところ

なんの裏付けもないので

ここではこれ以上書きませんが、

 

とにかくフィリピンにおける人件費は、

物価に比べると安い印象です。

 

では、他にフィリピンの人件費と

物価の関係性が(印象として)歪んでいる

原因はないのかと考えてみたのですが、

私の知識レベルで一つだけ思い浮かびました。

 

OFWの送金による物価変動

それは「OFW」の存在です。

 

OFWとは、Oversea Filipino Workerの略で、

日本語で言うならば、

 

<フィリピン人海外労働者>

 

といったところしょうか。

 

わかり易く言えば、フィリピン人の

海外出稼ぎ労働者のことですね。

 

ダンサーやタレントとして来日していた、

フィリピーナ(フィリピン人女性)も

OFWになるのでしょう。

 

そのOFWの人数たるや、

フィリピン人口の約1割にも達すると

言われています。

 

OFWが送金したり、持ち込んだりする

外貨こそが物価を押し上げている。

 

そして、この国の物価と人件費を

歪めていると考えるのは私だけでしょうか。

 

多くのフィリピン人は英語を話します。

 

それがそのまま海外で労働しやすい

環境を作り出しているのは

ご承知の通りですが、

 

これほどまでの労働力が

海外に流出しているというのは、

感覚的にとらえても、個人的には

もったいないような気がします。

 

これを言うと

 

「国内に仕事がないのだから仕方がない」

 

という声が必ず聞こえてきそうですが、

ではなぜ国内に仕事があまりないのか?

このあたりのテーマは、研究のやりがいが

ありそうですね。

 

とにかく単なる単純労働要員として

海外に行くことをなくすような労働市場を

フィリピン国内に創造する手助けができたら

本当に素敵だなと思います。